毛色のお勉強:その1(AID)
ロシェの赤ちゃんにビックリのブラック・スモークが産まれてきたので、ちょっとココで毛色について解説してみます。ちなみにここからの事は「メンデルの法則」優性遺伝、劣性遺伝は理解しているものとして書いてます。
アメリカンでメジャーなカラー(毛色)というと○○タビーというものですよね。ちょっと思いつくだけでも
シルバータビー
ブラウンタビー
ブルータビー
ブルーシルバータビー
レッドタビー
カメオタビー
クリームタビー
クリームカメオタビー
などがいます。
アメリカンのカラーを決定する遺伝子には10種類程が確認されていますが、ここでは簡単に説明するために
I:インヒビター
A:アグーチ
D:ダイリュート
(下に行くほど影響力が強い)
この3つに絞って書いていきます。
ますA:アグーチとは1本の毛に複数の毛色が入るかどうかを決定します。A(優性遺伝)を持っていると1本の毛に複数の毛色が存在出来ることになり(アビシニアンが体表的ですね)、これによりシルバータビーのように見かけは黒い部分でも毛の根元は白というのが成立します。
そしてa:アグーチ(劣勢遺伝)になると1本の毛色に1色しか入らないので、その猫は単色つまりソリッドの猫になります。
AA:タビーキャットになる
Aa:タビーキャットになる
aa:ソリッドになる
I:インヒビター(優性遺伝)というのは、毛の根元のカラーを薄くします。このI:インヒビターを優性で持つと根元が白くなりその結果その猫は単色の猫でありながら根元は白くなるスモークという毛色になるのです。
i:インヒビター(劣性遺伝)は逆に根元の色を薄くしません。例えばシルバータビーとブラウンタビーの違いは毛の根元アンダーコートが白か茶色かの違いだけです。これはシルバータビーはI:インヒビータを優性で持っているのに対してブラウンタビーはi:インヒビターを劣性で持っているかの違いです。
II:スモークorシルバー系の猫になる
Ii:スモークorシルバー系の猫になる
ii:ソリッドorブラウン系の猫になる
D:ダイリュート(優性遺伝)は毛全体の色を薄くしません(つまりそのままの色ということ)。
d:ダイリュート(劣性遺伝)は毛全体の色を薄くします。猫の毛色の世界では黒が薄くなるとブルーになり、赤が薄くなるとクリームになります。ブルータビーはブラウンタビーにd:ダイリュートを劣性遺伝で持った猫になるのです。
具体例で説明すると・・・
シルバータビーはタビーキャットなのでAアグーチ、そしてアンダーコートが白なのでIインヒビター、色が薄くないのでD:ダイリュート、という記号になります。
AID
ブラウンタビーはタビーキャットなのでAアグーチ、そしてアンダーコートが白じゃないのでiインヒビター(劣性)、色が薄くないのでD:ダイリュート、という記号になります。
AiD
ブルータビーはタビーキャットなのでAアグーチ、そしてアンダーコートが白じゃないのでiインヒビター(劣性)、色が薄いのでd:ダイリュート(劣性)、という記号になります。
Aid
ブルーシルバーはタビーキャットなのでAアグーチ、そしてアンダーコートが白なのでIインヒビター、色が薄いのでd:ダイリュート(劣性)、という記号になります。
AId
ブラックのソリッドはタビーキャットではないのでaアグーチ(劣性)、アンダーコートが白じゃないのでiインヒビター(劣性)、色が濃いのでDダイリュート
aiD
(ブラックスモークは良い写真がありませんでした)
ブラックスモークはタビーキャットではないのでaアグーチ(劣性)、アンダーコートが白なのでIインヒビター、色が濃いのでDダイリュート
aID
ちなみにパフィーのおじいさんはブルーのソリッドですからaアグーチ(劣性)、アンダーコートが白じゃないのでiインヒビター、色が薄いのでdダイリュート
aid
というふうに表します。
シルバータビーはAIDすべて優性で持っているので、実はその影に劣性で何を持っているかは子供が産まれてこないことにはわかりません。ですから今回のロシェのように産まれてビックリ、ブラックスモーク!ということになってしまいます。
ロシェを上記の記号で表すと、
AaIIDd
AaIiDd
のどれかになります(母パフィーがブルーシルバーなのでかならずdが1つは受け継がれる、父母両方から遺伝するので実際はペアで持っている)。
デメルの場合は
AaIIDD ◎有力
AaIiDD
AaIIDd
AaIiDd
のどれかになりますが、代々シルバータビーばかりで交配されているのでAaIIDDが有力だと思われます(まぁそれでもaが入ってたのでビックリなんだけどね)。
したがってロシェとデメルの組み合わせでアグーチだけに注目すると、デメルからAまたはa、ロシェからもAまたはaを受け継ぐことになり、したがってAA、Aa、aA、aa の4パターンなのでaaは1/4の確率のはずですが、今回はたまたま50%の割合でブラックが産まれたということになります。
今回例題に使った写真はブルーシルバーとブルー・ソリッド以外はナショナル・ウィナーの写真を使わせていただきました。
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コメント
分かり易い説明ありがとうございます。
アンダーコートが白かそうでないか、というのがこんなに毛色に関係するのですね。興味深いです。
ソリッドの黒の子が真っ黒なのは当然として、スモークの子はアンダーコートが白なだけに、なんとなくけぶったような黒なのでスモークと言うのでしょうかね。これからの成長を楽しみにします。
それにしてもシルバータビー専門キャッテリーに生まれたスモークの子・・・。ブリーダーさんも予測しえないほどまれな確率で生まれてきたのですから、このスモークちゃんたちは本当に数奇な運命でやってきたのですね。生命の神秘です・・・。
投稿 harumi | 2008年5月18日 (日) 17時54分
>harumi さん
そりゃーもうビックリしましたよ。
まだスモークと決まったわけではありませんが恐らくスモークでしょう。でも、これがけっこうカワイイんですよ。今のところ1人だけ目が開きましたが早く全員あかないかなぁ、と心待ちにしています。あ、セーラの2008は全員開いてますのでそのうち写真をUPします。
投稿 Noble Chaton | 2008年5月19日 (月) 22時34分